こんにちは。
メガネのミヤコヤ4代目、高橋雅人です!
きっと名前だけは聞いたことはある「遠近両用」という言葉。
いろんな情報が錯綜する中で、よく分からずに悩まれている方も多いんじゃないかと思います。そこで、出来る限り客観的にいろんな角度から今まで見てきたことをお伝えしてみたいと思います!
「慣れにくい」「歪む」というネガティブな意見から、「なんでも見えて便利」というポジティブな意見まで『そんな話を聞いたんですが~』といろんな噂話を耳にします。
どちらも間違いではないんです。無いんですが、尾ひれに背びれについて話が極端になっていることもあるので、一度整理してお話しをしてみたいと思います。
まず、そもそも遠近両用ってどうゆうレンズなのか?
ですよね!
今回お話しするのは現在一般的に言われいている【累進レンズ】というものについて話してみたいと思います。多焦点レンズというジャンルもあるのですが、今回そこは完全に無視しますのでご了承ください。
遠近両用レンズ、一言で言ってしまえば、一枚のレンズにいろんな度数が入ったレンズです。
イメージはこんな感じです。
遠近と言うと、遠くと近くだけが見えるように思ってしまうかもしれませんが、実際のところは遠くから近くまでグラデーションのように少しずつ度数が変化するレンズになっています。
コレが慣れにくいポイントでもあり、使いやすいポイントでもあるんです!
そこで気になるのはどうゆうメリットとデメリットがあるのか?
遠近両用の話をする上で大切な事なので、今思いつく限り書き出してみたいと思います。
まずデメリット。
①レンズのどこにどんな度数が入っているのか分かりにくい。
②それに伴い、慣れるまでに時間がかかる。
③レンズの端に見えにくい所がある。
④ある程度のレンズサイズが必要なため選べるフレームに少し制限がある。
ここまで言うと誰も使いたくないですよね!でも、ちゃんとメリットもあるんですよ。
①メガネの掛け外しをせずに遠く~近くまで見ることが出来る。
②メガネを外したり、遠ざけたりすることなく手元が見えるので対外的な印象が良くなる。
③何本もメガネを持ち歩かなくても事足りる。
なんでもそうでしょうが、メリットがあればデメリットもあります。
悪い所だけ見る、良い所だけ見てしまうと正しい判断ってなかなかしにくくなってしまうと思うので、ココで書かせていただきました。
このメリット&デメリットを知った上で、本当に必要なのか?本当に不要なのか?その判断をしていただくことをおすすめします!
その判断をする際に活用しているのがテストレンズと呼ばれる、サンプルレンズです。
コレを使うことで出来上がった時の疑似体験をすることができます。
その上で判断していただくことをおすすめします!!
ここまで言うと、もう万能なレンズではないんだな、と言うことはよく分かったのではないかと思います。これは僕が常々思っている事なので、このイメージは持っていてもいいんじゃないかと思います。
じゃあ何が良いんだろう?
そう考えた時に出てくる僕なりの答えは
「便利なレンズ」です。
シーンや使用目的に合わせて使うことは生活を楽にしてくれます。
それは間違いないと思う。
ただ、相性っていうものもあるようで、どうしても使えない、慣れないという方もいらっしゃいます。
今まで10年間、メガネ屋で検査をして、お客様の話を聞いて、遠近両用と相性が悪い方の特徴が何となく見えてきました。ただ、これは一つの仮説でしかないし何のエビデンスも取っているわけでもない。僕の経験則です。
それが・・・
「自分は老眼だと認めていない」
この傾向がある方は遠近両用を試しに見ていただいても、合わない方が多いように思います。
少なからずあるんじゃないかと・・・これは参考程度に思っていただければ嬉しいです。
ただ、たぶん老眼っていう言葉が悪いんだと思うんですよね。
ほとんどすべての方がなってしまう現象なんだから、もっといい名前が無いものか、とずっと考えているものの、なかなかいい言葉が見つからない。
今回は遠近両用のお話しなので、この件は何か思い浮かんだらまた書かせていただくかもしれません。
そして、使えるかどうか?ではなく、遠近両用を使いこなせたら特に便利だろうなぁ、と思う方とたぶん無理に遠近両用を使わなくても良いんじゃないか、と思う方たちについてです。
結局のところ見える場所が決まっているのが遠近両用。
ごく稀にイレギュラー的な事をすることもありますが、このレンズの上部が遠く、下部が近くという設計にクローズアップしてお話ししてみたいと思います。
まず、僕自身遠近両用を使いこなせたらいいだろうなぁ、と思う人は、
「人と会うことが多い仕事」です。
仕事で言えば「営業職」「接客業」「社長職」など
なぜか?
それは相手に与える印象が全く違うから。
先にも書きましたが、メガネの掛け外しを繰り返すのはあまり恰好の良いものではないです。
もうひとつ、時間の短縮です。
掛け替えるというロスが無くなるため、効率的に仕事に向かうことが出来る。
この二つ最大の効果だと思っています。
逆に無理に使わなくてもいいんじゃないかなぁ、と思う方は、
「精巧な事をすることが多い職業」です。
仕事で言えば「職人」「電気技師」「自動車整備士」などなど。
なぜか?
それは専用のレンズに比べて見える範囲が狭くなったり、歪みが出たりするから。
それによって、曲がってはいけない場所が曲がったりという可能性がある。
大工さんとお話ししてみると、少しでも曲がってしまうとすべてが合わなくなるんだそうです。
それは多少修正はできるんでしょうけど、修正はない方が時間的にも仕上がり的にもいいはずです!
もう一つ電気技師・自動車整備のお仕事をしている方の話を聞いてみると、近くをみるときに上を見ることがあるそうです。たとえば「エアコンの修理」や「車の下回り」など。
そもそも、レンズの下部にしか近くが見える場所が無い遠近両用では対応できないんですよね。
だいぶザックリとした内容です。
他にもいろんな要素が組み合わさるので一概にこの職業だからいいとか悪いとかではないですが、参考程度に♪
ここで、もう一度出したいと思います!!
この設計で対応できる悩みなのか、どうか?これだけはしっかりと判断が出来た方が良いかと思います。
僕らメガネ屋が根掘り葉掘りいろんな事を質問攻めみたいにして聞くのはこの判断を間違わないように、ということもあるんです。
どこで働いているか、までは答えなくても全然良いですが、ザックリとした業務内容だけは教えていただけると判断ミスが減りますので、ぜひご協力いただければと思います!
ABOUT この記事を書いた人
高橋 雅人(たかはし まさと)
新潟県十日町市でミヤコヤの長男として生まれ、家業を継ぐべく現在修業中です。人の笑顔を見ること、喜ばせることが好きで、メガネを楽しめる方が増えるように、いろんなことにチャレンジ中!趣味は、読書・映画鑑賞・カクテル。【SS級認定眼鏡士/認定補聴器技能者】
BJ CLASSIC(BJクラシック)から新作フレーム「STADIUM」(スタジアム)が入荷しました。
STADIUMは現存する世界最古のフレームメーカーアメリカンオプティカル(A.O.)社の名作を復刻した「REVIVAL EDITION」。
クラシック感のあるキーホールブリッジを採用していますが、その主張は少なめで、ビジネスシーンでも使いやすいデザインです。
小さめのウェリントンでありながら、フレームの厚みはしっかりあるので、メガネを掛けている感はしっかりと出しながら強すぎる印象にはならない、絶妙なバランス感は必見です!!